IKEA が CM でシャイニング
シンガポールの Ikea がハロウィン向けの広告を出したよ。かなり忠実にスタンリー・キューブリックの "シャイニング" をパロっているんだ。
先ずキューブリック作品としてよく指摘されるのはシンメトリー。クローズアップにカメラ目線。このパロディ CM でもやっぱり再現されているんだ。映画でのキーワード、レッドラムもちゃっかりレッドラグになっていたよ。イケアやるじゃん。
シャイニングと言うと初公開版、長尺版、短尺版とあって、ファンでも好みが別れるところだよね。僕は長尺版が好きだよ。まあ、どれにしたって原作者のスティーブン・キングはマジギレなんだろうけどね。
支離滅裂気味な劇場版を見て「俺の書いた奴と全然違う話じゃないか!」とキレたキングに対して、カットしていく度に説明的なシーンがなくなっていったのはなんとなく面白いよね。
この映画は色んな見方があるとは思うんだけど、一つはキューブリックの病的な拘り方を間接的に見る事だと思うんだ。シンメトリーも有名だけど鬼のようなリテイクの話も有名だよ。表紙にもなっている扉の隙間から顔を覗かせているシーンは劇中だと 2 秒くらいなんだけど 190 回以上撮り直したそうだよ。そりゃあんな顔にもなるよね。
そんな賛否両論な感じのシャイニングだけど、色んな MV でオマージュされているところを見ても概ね好評、少なくとも独創的な作品だと思って頂けたら嬉しいよ。80 年公開の映画だけど今見ても素晴らしく感じる映像美があるし、この CM でピンときたらイケアで買い物するのも良いけどシャイニングを見るのも良いかも知れないよ。