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もしかしてだけど村上春樹がノーベル文学賞を取れなくて悲しんでる人は思っているよりいないんじゃないの

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「今年は村上春樹がアツい」とボジョレー・ヌーヴォーの売り文句のような言われ方をして早数年、今年も村上春樹ノーベル文学賞は無かったけれども多分大体の人は残当ぐらいにしか思ってないと思う。

じゃあ誰が悲しみ値が高いのか考えてみた。

 

1. 報道陣が一番悲しんでる派

これは無い。結果どうであれ記事に出来る。現に青色発光ダイオード云々で取り上げられた受賞者のニュースも沈静化して次のトピックスに移っている。精々「受賞時の為に張り付いていたけど空振りして悲しい」ってぐらいだろう。

 

2. 読書家が一番悲しんでる派

これも悲しみ最高値をマークするという事は無いと思う。売れない作家が賞を取って作家性を確立、ひいては全国区の作家になるみたいな話はよく聞くけれども、今更村上春樹が賞を取ろうとも逃そうとも作家性が揺らぐとは思えないのでその心配はないだろうし、そんな事よりも「はよ新作」「はよ傑作」って話だ。

 

3. ハルキストが一番悲しんでる派

瞬間的には高い数値を弾き出しそう。ただ悲しみにくれると言うよりはノーベル賞ヘイトにすぐ転換してそうだ。(個人の感想です。)「持ち上げるだけ持ち上げて高い所から叩き落とすなんてマスメディアサイテー!」「ノーベル文学賞には理解出来ないだけ!」みたいな。(個人の感想です。)

 

4. 書店員が一番悲しんでる派

これがにくみそちゃんの中では一番の有力候補。この中でも、当時既に十分売れていたにも関わらず受賞によって売り切れ続出を起こした 94 年の大江健三郎バブルを経験した世代が一番村上春樹に振り回されていると思う。「どうせ今年も無理だし準備しなくていいか」と思うにはサンプルが身近過ぎてスルー出来ないよなぁ。

 

個人的にはそれなりに悲しみもありながらこうやって「今年こそ取れるかな」って盛り上がり続けるのが一番良いと思う。

ワガママな事だけど、それより取る事によって盛り上がりが終わってしまうんじゃないかという方が気になって仕方が無いよね。いずれは村上春樹が受賞するんだろうけど、その次にノーベル文学賞を取れそうな作家が浮かばないしそっちが出て来てからでも良いような。

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映画だとレオナルド・ディカプリオとオスカー賞が似たような関係だけど、これもそろそろ受賞しろと思う反面で受賞したらしたでちょっと寂しくなってしまうしね。

一先ずはまた来年に期待といったところでおしまい。

 

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