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NKMSCsBLOG

サブカルチャーから銀河系までをネタにしたりしなかったりしています

Ikki 最終号が発売したついでに色々漫画雑誌を振り返りたい。


月刊IKKI最終号が発売、新雑誌に東村アキコら - コミックナタリー

月刊 IKKI (イッキ) 2014年 11月号 [雑誌]

月刊 IKKI (イッキ) 2014年 11月号 [雑誌]

 

Ikki が遂に休刊してしまった。『コミックは未だ黎明期である。』をキャッチコピーに売れ線では無いものの一癖も二癖もある漫画を連載していた Ikki が。

"ドロヘドロ"、"金魚屋古書店"、"ディエンビエンフー"。ここらへんのファンを見ればこの雑誌が厄介で一筋縄でいかない感じだと分かるかも知れない。掘り下げたらキリは無いけど "アカシヤの星" や "土星マンション"、"青春ソバット"、"ニッケルオデオン"、僕も色々楽しませてもらった。

「そんな売れないもん連載してりゃ遅かれ早かれそうなるだろ」と思うかも知れないけど、多分もっと売れそうなラインナップだったら多くと競合して今より早く休刊してたと思う。

そんな雑誌と雑誌の隙間に嵌るように存在した Ikki なんだけど、Ikki 以外にも定期的に語られるべきエピソードのある漫画雑誌はある訳で、執着しても仕方が無いけど話さずにはいられないのである。

 

エニックス内紛

2001 年に起こったお家騒動。エニックス(現スクエニ)の中の人が退社、新会社立ち上げという流れの中で大量に作家陣を引き抜いていった。両誌で掛け持ちなら分からんでも無いんだけど、旧雑誌で連載打ち切って新雑誌で続編掲載というヤクザも真っ青の仕打ち。その時に月刊ガンガン Wing で打ち切られたのは 14 作品中 11 作品という凄まじさ。

スクエニマックガーデンスクエニ一迅社で似たタイトルが多いのはこの戦禍。一番の被害者である読者は大体死んでしまった。

 

ジャンプ黄金期

週間少年ジャンプの最大発行部数を叩き出した 95 年から過去 10 年間ぐらいまでを指す。連載で言うと大体 "ドラゴンボール" の始まりから終わりまで。バトル漫画の売り方を確立して漫画雑誌のブランディングにも成功してる。"ドラゴンボール" 以外にも "北斗の拳"、"シティーハンター"、"ジョジョの奇妙な冒険"、"Slam Dunk"、"幽遊白書" などが連載されていた。

投稿コーナーだった "ジャンプ放送局" もほぼ黄金期に合致してる。当時の面白素人みたいな人達は JBS で投稿戦士になるか ANN でハガキ職人になるかといった感じだったよね。人気だった。ドラクエ桃鉄。懐かしい。

今じゃ当時の面影が無いと言うか鳴りを潜めている感があるとかないとかそんな感じだけど、他誌が台頭している訳でも無いし、実際どうなんだろう。取り敢えずアンケート至上主義とメディアミックス、三大テーマはもうマッチングしてないからやめた方が良いと思うけど。

 

月刊漫画ガロ

今回の記事は知っておけばサブカルクソ恋人とラブい感じになれること受け合いだと思うんだけど、サブカルと言えばガロは必ず出て来て切っても切れない関係にあると思う。

ガロという雑誌の在り方はバンドワゴンの恩恵がなかったバンドワゴンが近いと思う。

貸本漫画が衰退していく 60 年代に爆誕。ピークを過ぎてもオリジナリティ至上主義を貫いた。「儲かったら払う」というストロングスタイルで実際に原稿料が払えなくなる一方でガロ掲載を夢見る新人が絶えなかったらしい。

このあたりからマニアック路線+少発行部数で付加価値が更に強まっていったと思われる。雑誌で出た赤字を単行本で埋めるいびつな経営なんかは、シングルを出すも売れずにライブで回収するバンドそのものだ。

90 年代に入り再建を図り、メディアミックス化を続けたり特集を入れてテコ入れを頑張る姿も、久々に見掛けたバンドが違う音楽性になっていたりそういうところに似ている。

00 年代突入間際に起こった新体制と旧体制に発生した軋轢で空中分解、新体制派がタイトルを継承し復刊と休刊を繰り返す中で別物へ変貌しながら活動停止、旧体制派がオリジナルの意志を継いだ形で新雑誌刊行、そしてガロ系という概念のみが生き残った一連の流れはバンドの末路そのものなんじゃないだろうか。

 

コミックトム

ガロに対抗していたのは COM だけど、個人的には COM と同じくらい凄いのがコミックトムだと思う。

先ず創価学会系列の潮出版社が刊行していたのに創価色が薄くて凄い。で、連載陣がこれまた凄い。手塚治虫の "ブッダ"、横山光輝の "三国志"。凄い。未だにこの作家からの呪縛にかかってる人がいるからね。これは凄い。他にも色々凄いけど凄いから省略。

 

今回あげたトピックスに比べたら Ikki 休刊のニュースは弱いかも知れないけど長い長い漫画雑誌史の一ページを確実に刻んだ訳で、そしてその Ikki も後継の雑誌が出て来て漫画雑誌の歴史をまた新たに紡ぐ訳で、漫画好きなら括目しないといけないと思っており……それが楽しみでもあるのですが……富良野の夏はまだ暑い訳で……。

また何か思い出したら報告したいと思っています。Ikki さんお疲れ様でした。

 

聖闘士聖衣神話 フェニックス一輝 (初期青銅聖衣)

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